ミャンマー・モゴック産非加熱ルビー2ctの指輪
この画像のルビーが最高品質のルビーって訳ではありませんが、僕が一番好きな色です。
このルビーは、ミャンマー・モゴック産の非加熱未処理ルビー2ctオーバーですが、ちまたで言うところの「ピジョンブラッド」ではありません。現地モゴックでは、もっと上の扱いの石です。
前にも話ましたが、モゴックでは「ピジョンブラッド」は「チャウ イーグー」と言って、胸の位置を示し、もっと良いものを「レデイ」と言って、ノドの位置を示します。現地ではピジョンブラッドより高値で取引しています。
濃い赤の中に明るい赤のモザイクが、とても美しくモゴックのキレイな大気を通った紫外線によって、凄く輝きます。
東京に戻るとガッカリするほど暗く見えるんだけどね?
ところで
「ピジョン・ブラッドって、なんなのさ?」っていう?が、またまた出始めたんだけど・・・
先週お客様が持っていらっしゃった非加熱ルビーのお話で、
メジャー ラボで、「ミャンマー産の非加熱ルビー、ピジョンブラッド」って書かれているレポート付きのルースを見せていただいて、ビックリポン?
僕の目からは「ピンキッシュ」で品質もメイクも??? なのに「ピジョン ブラッド」って?
僕が半年前に、贔屓目は無くて、これこそ「モゴック産の未処理ルビー・ピジョン ブラッド」と思って同じラボに出してとったレポートは、「ミャンマー産の非加熱ルビー・色レッド」でしたが・・・
お客様と一緒にルースを見比べると、お客様も僕のルビーの方がキレイで「こっちの方がピジョン・ブラッドだね」ということでした。巷の話だから良いけどさ、「ピジョン・ブラッド」の一言で価格は上がるのだから、鑑別レポートにそれを全て(レッドからピンク迄)に書くなら腹も立たないけど、ばらつきが有って、ある会社のレポートだけよくする風になると、またまた前に様に鑑定鑑別機関の信頼失墜の引き金になりかねない。
まあ鑑別するGGの主観によって決定されるものだろうけど、納得しがたいよね。だったらラボで、そんなコメント付けないで欲しいよね。
宝石業界で、販売促進のため産地に関係無く、そこそこの物でも、ピジョン ブラッドっておかしいよね。
この間、アフリカ産のルビーにピジョン・ブラッドって某ラボの鑑別レポートがついていた石を見たけど、モゴック産非加熱未処理ルビー以外にピジョン・ブラッドってつけていいの?
「ロイヤル・ブルー」もモゴック産・非加熱未処理サファイアの最上のものにつけられたものだったはずだけど・・・いーのかしら?
僕の認識と違うなあ。
僕は、40年位いろんなルビーを見てきて、かなりタイの業者にも騙されながらも、やっぱりモゴックのルビーが好きだし、モゴックのルビーやサファイアは他の産地の物とは別格なパワーだと確信しています。
どっかで話したけど、英国はこれを狙って進出して来たんじゃねーの?と思えるほどです。
ラボは鉱物の産地や色石の改善処理法等のレポートをキチンと調べて報告して欲しい。価格に影響するコメントをその時の鑑定士が主観で付けないで欲しい。
買い手側のお客さんは、実際に現物がそうでなくてもラボのレポートだけを重視して買うだろうしねぇ?
買い手のお客さんも、有名高級ブランド店に何回も通って、本物の高品質のモゴック産非加熱未処理ルビー等の宝石を見て勉強してくださいませ。
ラボの鑑定士も本当の本物をどれだけ見ているんだろうね?実際に各鉱山に直接行って、サンプルを採取してくる強者の鑑定鑑別機関は世界にどれ程あるんだろうか?業者に金貰って都合の良いレポート出してんじゃねえかと疑心暗鬼の今日この頃✨
そういえば、何年か前の「ゴルゴ13」で、タイの架空鑑別機関の不正のストーリーが書かれていて、その中でも、「ピジョン・ブラッド」と書いて欲しい業者と鑑定業者の裏取引や、その鑑定鑑別会社が色石からダイヤモンドの鑑定鑑別の世界進出迄、実際ありそうなお話で、ぞっとしました。